週末が怖くなった日々。違和感のはじまり

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結婚6年目に、私は妻の不倫を知りました。
まさかとは思っていた。でも、どこかで「きっとそうだ」と気づいてもいたのかもしれない。 
これは、その“気づき”から始まる話です。



私たちは同じ会社で出会い、職場結婚しました。
結婚3年目には妻の実家を建て替え、義両親と二世帯住宅で同居をしていました。
その後、夫婦ゆえの同じ職場での働きづらさもあり、私は転職し、妻だけが元の職場に残りました。

そのころから、徐々に彼女の行動に違和感を覚えるようになりました。

まず、同じベッドで寝ていた寝室から、寝る場所を他の部屋に変えて一人で寝るようになりました。
確か、私のイビキが気になって眠れないという理由でした。
これは今にして思うと、寝室で1人の時間を確保して、誰かとメッセージのやり取りなどをしたかったのだと思います。

次に音楽の趣味です。
もともと、テレビラジオで流れてくるような音楽ではなく、ヒップホップやレゲエなど、かっこいい感じの音楽が趣味だったのですが、数年前のラブソングなどを聴くようになっていました。
これは、「会社の後輩たちとカラオケに行くことが多くなったので、レパートリーが欲しい」と言うような理由でしたが、その実は心酔しているお相手と自分の関係を音楽に重ねて想いに耽っていたのでしょう。

極め付けは、急に増えた「会社の飲み会」。
元々お酒が得意ではなく、職場の飲み会も一次会で帰るタイプだった妻が、
毎週のように深夜、いや、明け方近くまで帰ってこない日が続くようになったのです。

週末に朝方まで帰ってこない妻を義実家でひとり待つ。これが当時の自分にとって最も大きなストレスとなっていました。

飲み会が多い理由は、「会社の若手との関係を深めるため」と妻は言っていました。
でも、かつて同じ職場にいた私には、それが言い訳にしか聞こえませんでした。

それでも当時は、自分の勘違いかもしれないと否定したい気持ちでいっぱいでした。
過去に私が飲み会で帰りが深夜になった際に、妻から強く叱責された言動を思い出し、自身の行動がそれと矛盾していることを指摘してみても、「昔のことをネチネチ言うな」と一蹴され、逆効果でした。
私はますます声を上げづらくなっていきました。

週末が怖くなったのはこのころからです。

ある日、久々にその妻の使う社有車に私が乗せてもらう機会がありました。
(当時、その会社の社有車は個人に管理を任されて、通勤や移動、簡単な日常使いは認められていました)

助手席に座って、ふと気づきました。
――シートがめいっぱい後ろに下がっている。

明らかに体格の大きな人が座っていたような状態でした。
何気なく聞いてみると、「他の営業所の人を乗せた」とのこと。

これも私がその会社にいた頃の使い方からして、いまいち納得できませんでしたが、証拠があるわけでもない。
ただ、その違和感だけが、またひとつ積み上がったのでした。



そんなある日、妻のカバンの中から見慣れないものが出てきました。
それは、とある観光地のパンフレットでした。

私は彼女とそこに行った記憶がありません。
誰かとそこに行った話も聞いたことがありません。

そのときは問い詰めることもできず、ただ不安と疑念を飲み込むしかありませんでした。



こうして、違和感は徐々に「確信」に近づいていきます。

そしてある日、私はついに“それ”を見つけてしまいます。

私はその瞬間、彼女の裏切りを確信しました。

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